IFAの税金と社会保険料について、独立前に気をつけるべきこと

IFA独立前に気をつけるべきことの一つが、転職後の支出です。

独立資金や生活費のほか、税金(住民税)と社会保険料(国民健康保険料、国民年金保険料)が必要となります。

国民健康保険料と国民年金保険料はそれぞれ2万円前後で、住民税も前年度の所得に応じて決まるため、ある程度の金額になります。

合計すると1ケ月の支出は5万~6万円以上にもなります。

転職後の収入が不安定な時期に必要となる税金と社会保険料について解説します。

IFA独立後の税金

IFA独立後に必要な税金は住民税です。

所得税は所得がないと発生しませんが、住民税は前年の所得に対する税金なので、転職直後で収入がなくても支払う必要があります。

IFA独立後に必要となる住民税

IFA独立後に必要となる住民税には、都道府県民税と市町村民税があります。

都道府県民税と市町村民税の対象は前年の1月~12月までの所得で、税額は毎年6月に市町村から送付される税額通知書で確認できます。

会社員の時は会社がまとめて納税し、独立後は自分自身で振込または口座自動振替で納税します。納期は通常、6月・8月・10月・1月の4期になります。

住民税の計算方法

住民税の計算方法は、各市町村によって一部異なりますが、都道府県民税と市町村民税はどちらも、所得に応じて計算される「所得割」と定額の「均等割」の合計となります。

東京都の場合は、下記の方法で「所得割」「均等割」を計算し、住民税を概算で把握することができます。

  • 「所得割」:課税所得金額給与等の収入金額-各種控除額)×10%(都民税4%、区市町村民税6%)
  • 「均等割」:一律5,000 円(都民税は1,500 円、区市町村民税は3,500 円)

出典:東京都主税局|個人住民税

住民税の計算例

〇前年の給与収入400万円、課税所得金額200万円の場合

(年間の住民税額)=(課税所得金額200万円)×10% + 5,000 円 = 20万5,000 円(1月当り1万7,083円)

そのほかの注意点

  • 住民税は、1月1日現在に住所のある市町村で納付します。
  • 住民税の納付は、6月~翌年5月までの分を、6月・8月・10月・1月の4期に分けて行います。

IFA独立後の国民健康保険料

会社員時代に給与天引きされていた健康保険料に代わって、IFA独立後は、自分自身で国民健康保険料を納付します。国民健康保険料は市町村によって異なります。

IFA独立後に必要となる国民健康保険料

会社員は全国健康保険協会または大企業などの健康保険組合の健康保険に、それ以外の自営業者や無職者は各市長村が保険者となる国民健康保険に加入します。

IFAに転職のために会社を辞めた場合は、14日以内に市区町村の窓口に届出が必要です。

届け出が遅れた場合は、遡って保険料が必要となり、また保険証がないため医療費は全額自己負担となる場合があります。

40歳以上64歳未満の人は介護保険料も同時に納付します。

国民健康保険料の計算方法

国民健康保険料の計算方法は市町村によって異なりますが、基礎分、支援金分、介護分(40歳以上64歳未満の人)に分けて計算します。

市民税の計算と同様に、基礎分・支援金分・介護分について、所得に応じて計算される「所得割」と定額の「均等割」を合計して求めます。

東京都世田谷区の場合は、下記の方法で計算できます。

所得割額均等割額
基礎分(最高限度額63万円)加入者全員の賦課基準額(※)×7.14%加入者数×39,900円
支援金分(最高限度額19万円)加入者全員の賦課基準額×2.29%加入者数×12,900円
介護分(最高限度額17万円)40歳~64歳の方の賦課基準額×2.05%40~64歳の加入者数×15,600円

(※)賦課基準額=前年の所得額(給与等の収入金額-給与所得控除額)-基礎控除33万円

出典:世田谷区|保険料の計算方法

国民健康保険料の計算例

〇前年の給与収入400万円、賦課基準額200万円、独身の場合

(年間の国民健康保険料)=(賦課基準額200万円)×(7.14+2.29)%+39,900 円+12,900 円= 24万1,400 円(1月当り2万116円)

そのほかの注意点

  • 計算例は独身ですが、無収入の妻子がいる場合の年間国民健康保険料は、1人につき均等割分(基礎分と支援分)5万2,800 円が加算されます。
  • 配偶者が会社の健康保険に加入している場合、子どもは配偶者の健康保険に入ることで子供の均等割分が不要となります。

IFA独立後の国民年金保険料

IFA独立後の公的年金は、厚生年金(国民年金第2号被保険者)から国民年金(国民年金第1号被保険者)に変更になります

国民年金保険料は月16,540円

IFAに転職のために会社を辞めた場合は、14日以内に市区町村の窓口に届出して、国民年金(国民年金第1号被保険者)に加入します。

配偶者が国民年金第3号被保険者であった場合は、配偶者も同様の手続きが必要となります。

国民年金保険料は全国一律で、月16,540円です。配偶者も同時に第1号被保険者になる場合は、2人分で33,080円になります。

将来の年金を増やすための国民年金保険料の払い方

厚生年金に加入すれば、老齢基礎年金の上乗せ分として老齢厚生年金も受け取ることができます。

国民年金(第1号被保険者)に変更すれば、上乗せ分の厚生年金は増えなくなり、厚生年金を続ける場合より年金額は少なくなります。

転職後に老後の年金を増やすには次のような方法があります。

国民年金保険料に付加保険料(月400円)をプラスする

国民年金保険料に付加保険料をプラスすると老齢年金額がアップします。

付加保険料を1回納付すると年金額は200円アップします。

20年間(240月、総額96,000円)付加保険料を支払うと年金額は48,000円増額するので、年金を2年受給すると元は取れます。

国民年金基金に加入する

国民年金の上乗せとして国民年金基金に加入する方法があり、掛金は全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されます。

ただし、前述の付加保険料と併用することはできません。

また国民年金基金の代わりにiDeCoにより老後資金を準備する方法もあります。

税額などの試算と手続きについて

住民税や国民健康保険料は市町村によって計算方法が異なるため、事前の試算は市町村で相談するかHPで確認します。

国民年金保険料は全国一律で、月16,540円です。

国民健康保険と国民年金の加入手続きは、退職後14日以内に市町村で行います。

住民税は、市町村より郵送で案内がきますが時間がかかるため、国民健康保険などの手続きと同時に届け出することで、住民税額を早く知ることができます。

まとめ

IFA独立前に気をつけるべきことに、住民税や国民健康保険料、国民年金保険料の3つの支出があります。

転職時には開業資金や生活費に目が行きがちですが、3つの支出合計は月5~6万円以上と軽視できない金額になります。

転職前には3つの支出を考慮して資金計画を立てることが重要です。

転職前に市町村の役所に相談し、退職後14日以内に市町村の役所でまとめて手続きすることをお勧めします。

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