IFAは儲かる仕事?手取りや所得税について

夢のない話かもしれませんが、個人事業主として独立したIFAの中には、意外と稼いでない人もかなり多いというのが事実です。

一方でとてつもなく仕事が出来て、稼ぎまくるIFAもいますが、それは限られたごく一部の人で、手法もすぐ真似できるようなものではないケースが多いかと思います。

今回はそういった一部の特別なスキルを持ったIFAは除いて、普通のIFA、特に独立してまもないIFAについて、不安的な時期に安易に手数料をあげて、年収が1,000万円を超えるべきではない理由を解説していきます。

IFAの年収=売上

独立した個人事業主であるIFAは、サラリーマンのように毎月お給料を貰う訳ではありません。

ここでは、わかりやすく”年収”というワードを使用していますが、厳密に言えば「個人事業主としての売上」の事を意味しています。

ただし法人と異なるのが、決算期などを自分で決めることができない点です。

個人事業主の年間の売上は、毎年12月締めですので、毎年1月〜12月というのが計算期間になります。

そして、売上から経費(交通費や飲食代など)を引いて残った金額が、「所得」として所得税や住民税などの課税対象金額になります。

つまり、IFAに限らず個人事業主であれば、どれだけ稼いだとしても、経費を沢山使うことによって、所得税や住民税を限りなくゼロに近づけることができます。(ただし、これでは貯金できません)

IFAの平均年収は?

IFAの年収(売上)については、仲介業者が多くIFAの報酬体系も人によって異なるため、正確なデータが手に入りません。

しかし、IFA業界で最大手とされるアイ・パートナーズフィナンシャルにおいては、IFAの平均年収が1,000万円を超えるというデータがあります。

参考記事

IFAエージェントについて詳しく見るIFAの収入は、完全歩合で決定するケースがほとんどであるため、手数料次第で大きく変動します。そもそも金融業界全体で見ると、ほとんどの証券会社や保険会社が、会社への貢献度に応じたインセン[…]

このアイ・パートナーズフィナンシャルにおいては、固定費をIFA側から毎月支払う契約になっているので、特に自信のあるIFAが多く所属していると思われます。(私が勧誘された当時)

そのため、一般的なIFAの年収については若干下がるかもしれませんが、どこの仲介業者にも仕事が出来るIFAはいますので、大きくは下がらないはずです。

つまりそんなに沢山稼いでいる訳ではないが、年収が1,000万円に届くか届かないか微妙というIFAは多くいる事が予想できます。

IFAが逃げられない「消費税問題」

個人事業主であるIFAからすれば、特に重要になるのが”消費税”という逃げられない税金です。

消費税の納税対象者となるかどうか、判断される要件を確認しておきます。

消費税課税事業者とは?

  • 基準期間の課税売上高が1,000万円超
  • 前年の1月1日~6月30日の課税売上高(または給与支払額)が1,000万円超
  • 「消費税課税事業者選択届出書」を提出している

消費税の「基準期間」とは、課税期間の前々年です。個人事業主は暦年で確定申告をするので、その年に消費税の課税事業者になるかならないかは前々年の1月1日~12月31日までの課税売上高で判断します。

つまり課税売上高が1,000万円超であれば課税事業者、1,000万円以下の場合は免税事業者に該当します。

ただし、開業から2年目までは基準期間が設定されていないため、売上は関係なく全員が免税事業者として扱われます。

しかし”特定期間”と言われる前年の6ヶ月間(1月1日~6月30日)の課税売上高が1,000万円を超えると、課税事業者となってしまいます。

課税売上高の代わりに、給与支払額で判断することもできますので、特定期間の給与支払額が1,000万円を超えていなければ免税事業者と判断されます。

IFAは特に注意

IFAの場合、基本的には顧客数は右肩上がりに増加するのが普通ですが、売上についてはそうならない可能性が高い業種です。

相場環境に大きく左右される事にあるので、独立当初に顧客数が少ないにも関わらず、意図せずに1,000万円を超えてしまう事もあるかもしれません。

何より、IFAの平均年収がその近辺であることから、あまり努力せずとも超えてしまうケースがあるのも事実です。

最も良くないケースは、ギリギリで1,000万円を超えてしまう事です。

2年後の手取り金額に大きく影響することになり、売上の10%を納めなくてはなりません。そして、消費税については節税のしようがありません。

厄介な「累進課税」

上で書いたように、年収が1,000万円を超える場合には、消費税の面では不利になることがわかりましたが、同じく把握しておかなければいけない事があります。

当たり前に知ってる人も多いと思いますが、会社員か個人事業主かに関わらず、稼げば稼ぐほど納める所得税は増えていきます。

平均的なIFAが、なかなか貯金出来ないのはここに原因があるとも言えます。

納税するのが惜しくなって、経費を増やそうと浪費しがちになる傾向があります。

所得税の早算表

課税される金額税率控除金額(円)
195万円以下5%0
195万円超 330万円以下10%97,500
330万円超 695万円以下20%427,500
695万円超 900万円以下23%636,000
900万円超 1,800万円以下33%1,536,000
1,800万円超40%2,796,000
4,000万円超45%4,796,000

このように、所得税は最大で45%まで段階的に上がり続けます。

ここに住民税10%、さらに国民健康保険や国民年金、課税事業者であれば消費税が加算されて行きます。

つまり、最終的な手取り金額はさらに減ることを意味しており、かなり稼ぐ人に限って言えば半分も残りません。

医療費控除や扶養控除、小規模企業共済などの所得を圧縮する方法はありますが、それでも控除金額に限りがありますので、所得が2,000万円以上になってくるとやはり、半分近くの金額を納税しなければなりません。

そうなれば、IFAは不安定であることを理解しているものの、納税金額をシミュレーションした時に、なるべくお金を使って経費を増やそうとしてしまいます。

もの凄く稼ぐのがベスト

「消費税の課税事業者になりたくないので、年収900万円程度に抑えて、毎年コンスタントに稼いでいきたい」というIFAもいます。

それはそれで良い選択かも知れませんが、収入的にはあまり独立するメリットが無いということになります。

証券業界は大手の証券会社に限らず、平均年収がかなり高く設定されています。

賞与は実績に応じて変動するものの、ある程度の年次まで勤めれば、年収1,000万円程度なら軽く超える業種です。

IFAになって時間の自由を手に入れる事も重要ですが、会社の後ろ盾がなくなるので、会社員の2倍以上は稼がなければ、わざわざ不安定になった意味がなくなってしまいます。

一番損するIFAは、年収1,000〜1,200万円をずっとウロウロしているIFAかも知れません。

納税金額が大きく、保険料も高くなる事が多いので、とにかく収入的には微妙で貯金がしにくいです。

サラリーマンであっても、結局税金は納めなければいけないので、IFAも同じように納税してもなお数千万円残るほど、良い仕事をすれば良いと考えることもできます。

IFAは、数ある職業の中でも最も単価の高い職業であると言えますので、年収1,000万円のラインを気にせず年収5,000万円以上を目指すべき仕事であると思います。

相場に大きく影響される仕事のIFAは、年収1,000万円程度で貯金して、生活を安定させるのはかなり難しいと思っておきましょう。

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