IFAが保険を取り扱うメリット・デメリットを考える

金融商品仲介業者にIFAとして外務員登録した際に、その所属する仲介業者から保険募集人として登録することを求められるケースがあります。

一見すると、登録に当たっては特に費用を要求される訳でもありませんので、一応、証券だけでなく保険も取り扱えるように、募集人登録しておこうと考えるIFAも多いかと思います。

収入を得る手段が増えることは悪いことではありませんが、その反面、本業のIFAに支障が出かねないようなデメリットもありますので、今回それを紹介していきます。

募集人登録をするメリット

IFAにとってメリットも大きく、以下のような効果が期待できます。

  • 収入が増える
  • 顧客ニーズに応えられる
  • 顧客層が広がる

単純に収入が増えるだけでなく、顧客満足度を向上させることにも繋がります。

収入が増える

当然ですが、自身の顧客に保険を契約してもらうことで、収益が発生します。

現在では、国内金利のマイナスや法人保険の税制見直しなどの影響によって、個人向けの米ドル建ての積立保険などが主流になっています。(記事作成時点)

契約する会社によってルールが違いますが、加入年の保険料の40〜50%程度が手数料になるということなので、仮に毎月200米ドルの積立に加入してもらった場合、105,600円の収益が発生することになります。(1米ドル=110円、コミッション40%で計算)

IFAの収入に比較すると、手数料が少し寂しいような気もしますが、単価が証券よりも相当低いため、契約までの難易度はそこまで高いものではありません。

数件の契約を取れば、一定期間においては毎月数万円という副収入が発生することになりますので、収入が不安定になりがちなIFAにとっては、魅力的に映るかもしれません。

顧客ニーズに応えられる

IFAとして仕事をしている中で、自然に保険のニーズというのは出てきます。

顧客に子供が産まれるケースもありますし、以前加入した保険が満期を迎えることもあります。

顧客の中には、普段あまり連絡を取らない保険会社よりも、証券を扱うという性質上、IFAの方が身近な金融機関と感じているため、気軽に相談しやすいと感じている人もいます。

顧客の方から相談してくれたとした場合、その時にスムーズに案内できた方が失礼にならないですし、何より自分の収入にも繋がります。

顧客層が広がる

IFAのメインの顧客層は、いわゆる富裕層の経営者や投資家になります。

取引の単位は、基本的には1,000万円以上、少なくとも500万円以上になりますので、自然とそれ以下の資産しかない人には接することが無くなります。

また、取引所が9時から15時までであることを踏まえると、日中に会社で働いている会社員などは、あまりIFAの顧客としては適していないことが多いです。

保険を取り扱うようになれば、いわゆるマス層以下の資産を持たない会社員なども顧客にできるようになるため、ターゲットが広がることで、結果的に収入増加に結びつけることが可能になります。

募集人登録をするデメリット

では反対に、募集人登録をすることによって、IFAに発生し得るデメリットを紹介していきます。

  • 時間を削られる
  • ノルマが発生する

収入が増加する一方で、一定のデメリットも同時に発生しますが、詳しく解説していきます。

時間を削られる

募集人として登録するに当たって、資格を保有していない人であれば、試験を受けて「変額保険販売資格」を取得する必要があります。

そこまで難しい試験ではありませんが、ある程度勉強しなければ合格しない試験ですし、実務に携わるに当たって、最低限必要な知識が出題範囲になっています。

無事に勉強して試験に合格しても、その後の保険会社による研修などを受ける必要があります。

取り扱う保険会社数が増えれば増えるほど、時間は余計にかかりますし、定期的に勉強会が開かれて、参加を求められる場合もあります。

いずれにしても、IFAとして日々のマーケットを確認するのと同時並行で、保険にも時間を割く必要が出てきます。

ノルマが発生する

募集人になると、保険会社から一定の成果を出すよう求められるようになります。

保険会社ごとに条件は異なりますが、「半年に1件の契約を取らないと、契約打ち切り」などと、一定のペースで成果を上げるよう求められることもあります。

ただし、ノルマと言っても、募集人それぞれに金額や件数が設定されるわけではなく、各保険会社が仲介業者に対して設定します。

つまり、仲介業者に募集人が5人いれば、5人の合計でノルマを達成すれば良いので、自分が契約取らなくても達成することもあるでしょう。

契約先の保険会社が複数あった方が、顧客へのニーズに応え易くなる一方で、契約先が増えれば増えるほど、ノルマが苦しくなってきます。

IFAに関しては、証券会社から求められるノルマというのは存在しませんので、ここは特に大きな違いです。

敢えて登録しないメリット

上で紹介したようなメリットとデメリット以外にも、募集人登録を敢えてしないことによって、プラスに働くケースもあります。

例えば、信頼できる保険の担当者などに、自分の顧客を紹介する代わり、反対に保険会社の顧客を紹介してもらうなど。

やり方は色々工夫できるかと思いますが、IFAと保険の担当者との間でギブアンドテイクの構造を作ることが可能です。

この場合、一番難しいのは、信頼できる人を探すことではありますが、仮に見つかれば、自分の時間を割く事なく、顧客のニーズに応えることができ、新規開拓にも繋がるようになります。

何から何まで全て自分で完結することだけが、全てではないという事です。

さいごに

メリットとデメリットを紹介しましたが、IFAの営業スタイルや仲介業者の規模などによって、それぞれ事情は異なるかと思います。

ただ安易に、「保険も扱えるようになれば収入が増える」と考えるのではなく、自分の時間効率も考えて動くようにした方が、収入は増やしやすいかもしれません。

また、同時にデメリットもしっかり把握しておく必要があり、IFAが募集人登録をするかどうか、それぞれよく考えた方が良いでしょう。

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