仕事のミスが致命傷に!IFAがミスに気をつけるべき理由

対面の証券会社では、株式の注文を電話で受け付けて、その注文内容を会社の端末で発注するというフローになっています。

基本的にはそこまで複雑な操作ではないので、ほとんど操作ミスはないのですが、人間である以上、数年に1度はミスが起こってしまいます。

ミスした時の責任の種類が、証券会社時代とIFAでは違いますので、今回はそれぞれ解説していきます。

約定訂正とは?

恐らく業界用語です。金融用語集には載ってないのですが、リテール営業経験者ならわかるはずです。

実は私は経験ありませんが、単純に「買い」と「売り」を間違えて発注してしまうケースもあれば、株数や指値を間違えてしまうなんてことも、よく起こります。

特に、日々国内株式を取引していて、株式の発注件数が多いIFAなどは、自然とミスが起きる確率が高くなります。

過去には株式だけでなく、手違いで債券の発注が出来ていなかったために、後日約定した上で、それまでの経過利子を会社が負担するという事件もありました。

証券業界では、最も頻繁に起こるヒューマンエラーに分類されるかと思います。

証券会社での対応

会社によって多少オペレーションが異なると思うので、いちいち細かい手順の説明はしませんが、まずはミスを上司に報告するところから始まります。

報告を受けた上司が、内部管理責任者や支店長、本社にその詳細を報告します。

その後、単価や株数等の約定が修正され、ミスをした社員は「経緯書」のようなものを1日中書かされます。

修正する際に、ミスによって顧客が不利を被る約定になってしまった場合は、本来の約定との差額は会社が負担する事になります。

内容はもちろん、ミスを犯した時の状況や、再発防止のために今後どういった事に気をつけて仕事をするか等、上司が納得するまで書かされます。

そして、その内容を支店会議で吊し上げられ罵倒されるという流れです。

そうしてる間にも、締め切りの月末は着実に近づいており、ノルマの数字は一切変わりませんので、ただ余計な仕事が増え、貴重な時間をロスすることになります。

IFAの約定訂正

こちらの約定訂正は、証券会社とは少し事情が異なります。

事後の業務フローは大体同じになりますが、ミスによって顧客が不利益を被った場合、証券会社は直接受注した訳ではありませんので、差額を負担してくれるという事は基本的にありません。

つまりこの場合、仲介業者もしくはIFAが差額を負担する必要があります。

どちらが負担するかについては、各仲介業者によって規定が異なると思いますが、原則として注文の執行をミスした人の責任になります。

ですが、そもそも証券会社と仲介業者はなるべく注文をIFA自身で取るように強く推奨しており(事務コスト削減とリスク回避のため)、出張中などの特別な状況でない限りは、IFAがほぼ全ての注文を自分自身で受けます。

そのため、約定訂正の損失についてはIFA負担となるケースがほとんどです。

SBI証券 国内株式の手数料

参考までに、SBI証券のIFAコース(プランA)の株式手数料表を貼っておきます。

これを見て頂くと、野村證券や大和証券などの大手証券会社と同じように、約定金額が大きくなるにつれて、手数料の比率がガクッと下がるのがわかるかと思います。

ボラティリティや内容にも依存しますが、1,000万円未満の約定までであれば、1%(実際にIFAの手元には0.5%)程度の手数料がありますので、仮に約定訂正をしたとしても、手数料の範囲内で補える可能性があります。

しかし数千万円以上の約定になると、かなりの確率で手数料でカバー出来なくなります。

特にマザーズの新興株などの場合は、数千万円の注文ですら株価を大きく動かすことになり、本来の約定単価と乖離していきます。

リスク回避の方法

色々工夫出来ることはありますが、基本は以下の2つの方法があると考えています。

  • ダブルチェック
  • 注文を自分で取らない

それぞれ確認していきましょう。

ダブルチェック

基本中の基本ですね。証券会社だけでなく、どの業種においても基本となるリスク回避方法です。

仲介業者の事務所に複数のIFAがいる、もしくは内部管理責任者や事務職の人がいる場合などは、必ず受けた注文の内容について、ダブルチェックをするようにしないといけません。

もっと言えば、このコンプライアンス遵守が求められる時代に、出来るのにやっていない業者は少し危機感を持った方が良いです。

注文を自分で取らない

国内株式の取引が多く、スピード勝負の新興株などを中心にトレードするIFAの人は当てはまりません。

債券や投資信託、保険などがメインの取引で、たまに株式を注文するようなスタンスのIFAには、こういった方法もあります。

実は顧客が株式の発注をする際、必ずしもIFAが注文を受ける必要性はなく、4通りの方法があります。

顧客が注文を出す方法

  • IFAに受注してもらう
  • 証券会社のコールセンターに電話
  • 仲介業者の支店に電話
  • ネットで自ら注文

これら4通りの方法のうち、1番目の「IFAに受注してもらう」以外の方法で注文すれば、IFA側の発注ミスのリスクは無くなります。

ただし、なるべくIFA自身で注文を受けるように言われますので、頻度が多いと指摘される可能性もありますので、分散させるなどの工夫をした方が良いかもしれません。

さいごに

ミスはしないに越したことありませんが、どうしても長く仕事をしていると、うっかりということがあります。

重要なのは、自分だけは大丈夫と考えずに、なるべくそうならないようにリスクを事前に排除しておくことです。

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