証券会社に入社して販売する金融商品とは?リテール営業で取り扱うものについて(投資信託・債券編)

これから証券会社に入社する事を検討している方の中には、「証券会社=株」という認識を持っている方も多いかと思います。

実際に、証券会社では株式を取り扱っており、リテール営業をする上で株式投資の知識は不可欠です。

しかし、近年では株式手数料のデフレ化が進んでおり、対面での株式投資をする方も減少傾向が続いています。

実は、証券会社が取り扱う金融商品は大きく3種類「株式・投資信託・債券」に分類する事ができますが、債券・投資信託については、あまりイメージつかないという転職希望者の方もいるかと思います。

この記事では、証券会社にリテール営業として入社すると取り扱う事になる商品のうち「投資信託・債券」について解説していきます。

証券会社や支店が推奨する商品はハイリスク

証券会社の突然の連絡に、ちゃんと話を聞いて対応してくれる、そんな良い人と出会ったとき、出来れば会社や支店の重点商品は提案なるべくしない方が良いかも知れません。

手数料が高い×ハイリスク

重点商品は、投資信託もしくは外国債券(新興国通貨建て)がほとんどです。

いわゆる「募集物」と呼ばれる商品で、証券会社が販売ありきで、発行体から引き受けてきます。

万が一、こういった募集物が売れ残った場合、契約上返品することが出来ないため、証券会社が自己資金で買う必要があります。

そのため基本的には、証券会社が引き受けた募集物については、その全てを売り切らなければならず、それぞれ割り当てられたノルマは必ず達成しなければなりません。

しかしながら、こういった証券会社側にもリスクがある商品なので、手数料が高く設定されており、顧客にはかなり儲かりづらい、不利な商品であることが圧倒的に多いです。

投資信託の販売

証券会社ではなく、銀行や郵便局でも気軽に買える投資信託ですが、基本的にはマイナスになる可能性が高いと考えて販売した方が良いです。

投資信託販売のメリット

  • パンフレットが充実しているので、未経験でもセールスしやすい。
  • 手数料が高く、販売後も継続的に手数料が入る

投資信託販売のデメリット

  • 手数料が高いと顧客が不利になる
  • スキルが要らないので、ステップアップに繋がらない

パンフレットは見やすい…けど投資信託は儲かりにくい

金融庁は7日、投資信託を購入した顧客の何割が利益を得たのかなどを明らかにするために金融機関向けに定めた「比較可能な共通指標(KPI)」について分析結果を公表した。投信を販売し、運用損益別の顧客の割合を開示した36金融機関では、単純平均で4割の顧客の運用損益がマイナスだった。含み益のある顧客が9割を超える金融機関がある一方で、3割台にとどまる金融機関もあり、格差が浮き彫りになった。

(引用:産経新聞 https://www.sankei.com/economy/news/181107/ecn1811070019-n1.html

投資信託の組み入れ銘柄や投資地域なども重要な要素ですが、それ以前に購入手数料や信託報酬、監査費用などの顧客の負担がかなり大きいため、投資効率が悪く損失が発生することが多くあります。

上の表でまとめられているように、投資信託は運用会社や投資対象資産によって成績がかなりの差が出ます。

この産経の記事では2018年の基準でまとめられているので、相場環境としては悪くありませんでしたので、やはり投資信託はコスト負けをしやすい商品と判断できます。

乗り換え営業も損失の原因

リーマンショックのような大暴落があっても、主要株式指数は反発し、長期的に見れば世界的には株価が上昇傾向にあります。

普通、このようなケースであれば、顧客が損することなど無さそうですし、株をひたすら長期保有していた人は反対に含み益が出ています。

しかし、過度な乗り換え営業や、投資信託の運用会社の運用方針に問題がある場合は、最終的には損失が発生するので、こういった結果になっているかと思われます。

債券の販売(先進国通貨建て)

投資信託や株式をセールスするのと比較すると、債券の提案は少し難易度が高く、ネットで見れる情報も一気に少なくなります。

債券販売のメリット

  • 顧客の損失が発生しにくい
  • 顧客との情報格差があるため、手数料を取るのが容易
  • 取引単位がめちゃくちゃ大きい
  • 外資系銀行への転職などのステップアップに繋がる

債券販売のデメリット

  • 教えてくれる人がいない
  • 提案の難易度が高いので、勉強の必要がある
  • 回転売買が出来ない

ここで書く債券というのは、会社が募集物として引き受ける、トルコリラ建債券や仕組債は除きます。

債券の知識がなくても証券会社で出世はできる

証券会社に入社して、ある程度ベテランとなれば、債券について熟知している人も一定数いるにはいますが、何も知識がないに等しい上司も多いです。

証券会社では、回転売買と投資信託の乗り換えで手数料を上げまくった方が出世スピードは早いのも事実。

ただし、海外の金融機関、特に欧米では債券やオプションなどのデリバティブ商品が一般的な投資商品として認知されています。

個人投資家が買える債券の種類についても、日本と比較すると相当多いです。

外資系金融や投資銀行(IB)にステップアップする、あるいはIFAとして独立も考えている人は、債券の知識や販売経験は必須になります。

法人や大口取引に向いている

債券は発行体(国や会社など)が満期までデフォルト(倒産)しない限り、元本保証という商品であり、顧客にとってはかなり魅力的に見えます。

したがって、株式や投資信託と比較すると、取引単位が大きくなりやすく、法人顧客にも提案しやすいというメリットがあります。

さいごに

特に新卒で証券会社に入社した方は、ノルマや重点商品との付き合いに苦労する事になるかと思います。

近年では、入社した証券会社で一生働き通すことの方が珍しく、実際に証券会社をはじめ金融業界は離職率も高い業種となっています。

ただ会社のノルマをこなすだけと、少しでも工夫して顧客と良好な関係を築くのでは、キャリアの選択肢に大きな差が出ますので、商品について理解を深める事が重要です。

最新情報をチェックしよう!